自分が目指す企業に転職して、年収1,000万円を目指したいものの、具体的にどのように転職活動を進めたらよいのか悩んでいる方も多いことでしょう。
この記事では、転職して年収を1,000万円までアップさせ、人生を成功へと導くためのポイントについて詳しく解説していきます。
この記事を読むことにより、正しい方法によって転職を成功させ、自分の希望をかなえることが可能となります。
目次
転職で1000万円まで年収アップする人の割合
一般的に、転職によって年収がアップする人の割合はどの程度なのでしょうか。
厚生労働省のデータ(令和元年上半期雇用動向調査)によれば、前職の賃金に比べて増加した割合は 35.3%、減少した割合は 35.8%、変わらないとした割合は 27.3%という結果となっています。
このうち、1割以上増加した割合は 23.7%、逆に1割以上減少した割合は 27.4%で、前年同期と比べると増加が減少を下回っています。
年齢階級別にみると、24歳以下、30~34歳、そして45~49歳の各年齢階級で増加が減少を上回っています。
年収アップ成功者が最も多いのは20代後半
ある民間大手転職サイトの分析によれば、年収アップ成功者が最も多かったのは28歳で、次いで29歳、27歳など、20代後半の転職で年収アップを果たす事例が多い結果となっています。
この主な理由として、20代後半は、新卒で入社後、実績や経験、スキルなどを磨いて、個々人が将来へ向けて取り組み、その成果が大きく開花する時期であることが挙げられます。
一部の大企業や官公庁など、従来型の年功序列を基準とした給与・評価体系であれば、各自の努力によって給与にそれほど大きな差は生じないかもしれませんが、実力・実績評価型の企業に転職した場合には、自己評価がこの年代で一変する事例も決して珍しくありません。
実力の差があらわれ始める20代後半には、結果として年収アップにも影響が出るという状況です。
年収の上昇率が大きいのは30歳以上
一方、同じサイトの分析によれば、年収の平均アップ額をみると、25~29歳全体での平均アップ額が52万円であるのに対して、30歳以上の転職者は58万円以上でした。
年収が実際にアップした際の金額の幅は、20代よりもむしろ30代以降のほうが上昇する傾向にあるという結果となっています。
その背景として、30歳以上は20代に比べて組織のマネジメント経験が豊富であり、こうした経験が会社から評価され、年収の上昇を勝ち取った事例が多数挙げられます。
ビジネスパーソンとして脂が乗ってきた30代のタイミングで理想的な転職をすることで、年収1000万円に到達するのが王道です。
転職で年収アップ|1000万円を目指ししやすい業界・職種・人材
転職に際して、その最も大きな動機である年収アップを実現させるためには、どのような業界や業種・職種を志せばよいのでしょうか。
そして、年収アップを実現させるために求められる人材には何が求められるのでしょうか。
これについて詳しく解説していきます。
IT・通信業界など成長している業界
転職に際して、年収アップを実現するために考えるべきポイントは、その業界が今後成長が期待できる分野・領域かどうかを判断することです。
具体的には、近年成長が著しいIT・Web業界や通信業界は、こうした市場成長が期待できる業界であり、これに伴って実力やスキルのある人材へのニーズも高くなります。
とりわけ、IT業界において人材ニーズの高い職種の例としては、Webサービスやアプリ等の開発を行なうWebエンジニアや、ビックデータの運用・分析を行うデータサイエンティストなどが挙げられます。
またSaaS(Software as a Service)に代表される、最近流行りの「サブスクリプション型」ビジネスの広がりに対応できる、新しい職種として注目されるカスタマーサクセス職なども該当します。
また、通信業界でも5G(第5世代移動通信システム)が開始され、今後の本格的な普及に伴い、AIやAR/VRなどのITテクノロジーを支えるバックボーン業界として、更なる成長が期待されます。
資格などの専門性が必要な職種
転職にあたって、資格などの専門性が必要な職種もあります。
転職に必要な資格とはどういうもので、それがどの業界や業種・職種にもとめられているのでしょうか。
資格を大まかに分類すると、転職に必須の資格と、転職に有利に働く資格に二分されます。
転職に必須な資格は、職業に就くのに必ず求められる「必須資格」と呼ばれるもので、国家資格に多く、「業務独占資格」と呼ばれます。
その代表的な職業としては医師や薬剤師、弁護士などが挙げられます。
次に、有利に働く資格は「必置資格」と呼ばれ、就職に有利に働きやすいといわれています。
例えば、不動産業界における宅地建物取引士や、土地売買を扱う司法書士、行政手続きを行う行政書士などが挙げられます。
その他の資格でも国家資格・公的資格・民間資格など、資格発行認定者によって様々なものがあります。
営業職・エンジニア職は年収アップが見込みやすい
転職に際して、具体的な職種の事例をみると、営業職やエンジニア職の場合に年収アップが目立つ状況となっています。
民間大手転職サイトの分析によれば、転職前の職種を様々なカテゴリに分類して、転職後の成功傾向をみると、最も年収アップ成功者が多かったのが営業系でした。
営業職の場合は、前述した年齢の分布でもみられる評価基準の違いのほか、インセンティブの有無も含め、本人の実力や実績が収入の差として明確に現われることが特徴です。
また、ITエンジニアや金融関連専門職、さらには医療系専門職や技術系職種(建築・土木系/素材・化学・食品系)が大幅に収入をアップさせています。
このため、年収アップを勝ち取るためには、営業職か専門性のある職種が望ましい結果となっています。
転職で1000万円に到達する秘訣
転職に際しては、自分が希望する職業や職種、またキャリアアップを目指すと同時に、年収もアップさせたいところです。
転職して年収をアップさせるための秘訣について解説していきます。
高いスキルや豊富な実績を持っている場合は、条件などにもよりますが、前職よりも年収が上がることが多いといえます。
企業は優秀な人材を求めているので、ライバル企業よりも高い年収を提示してでもその候補者を獲得しようとします。
また、管理職から管理職への転職の場合も、培ったマネジメント経験や人脈などを評価され、年収がアップするパターンに含まれます。
なお、元々いた企業の評価が不当に低く、給料が実力に比べて極端に低かった場合なども、正当に評価してくれる会社に転職した場合には給料はアップします。
派遣社員や契約社員から正社員になる場合も、総合的な待遇が高まるため給料も上がるでしょう。
次に、いくつかポイントとなる項目について挙げていきます。
希望年収額は正直に伝える
転職する際には、志望先企業に対して自分の希望する年収額を正直に伝えることが大切です。
その理由は、企業に自分の希望する年収を伝えてアピールしても、企業が申告された年収で候補者を採用したいと思わなければ、取引(採用)が成立しないからです。
ポイントとなるのは、自分がどのようなキャリアや経験を持ち、またそれを活かして志望先企業にどう貢献できるのか、また、その企業が自分を採用するメリットは何かについて、明確に示すことです。
更に、入社後の将来ビジョンなどについてもしっかりと伝えることが大切です。
その一方、現在自分が得ている収入がなぜ、またどの程度低いと考えるのか、そして比較しているのはどの程度の給与相場かについても考えておくことです。
自分を採用するメリットと、年収アップを希望する理由をそれぞれ提示できるように準備を整え、アピールすることが重要です。
退職前に内定を取っておく
転職活動を行う際には、以前の会社を退職してから行うのか、転職先から内定を取ってから退職するのか、大きく二分されます。
退職に際しては、その前に志望企業からの内定を取っておくことがポイントとなります。
退職してから転職活動をする場合は、当然ながらその間の収入が途絶えるため、最低三か月分程度の生活費を準備しておく必要があります。
そして、メンタル的にも焦りや不安などが嵩じるため、転職活動が思うように運ばない場合には、収入面などの希望条件に妥協が生まれやすくなります。
転職活動のストレスから、スキルや意欲も減退し、家族にも心配を掛ける結果となってしまいます。
転職前に内定を取っておけば、収入が途切れることがないので、経済的な心配がありません。
内定が出ているため、前企業から慰留されても振り切ることが可能で、また事務手続き上も税金・年金・保険手続きなど、自分で行う必要がないメリットがあります。
評価制度、福利厚生など年収以外の点にも注目する
転職前までいわゆる年功型の給与体系(報酬制度)で働いていた人が、実力・実績評価型(成果主義)の企業に転職した場合、評価方式そのものが大きく変わることで、年収アップのチャンスが生まれる場合があります。
自分の挙げた実績に対するインセンティブの有無なども同様です。
成果主義の場合、年収アップの一方、実績を出し続けなければ収入の維持が難しくなる側面もありますので、慎重に考える必要があります。
また、福利厚生・諸手当も、事実上の年収アップという観点から重要なポイントとなります。
代表的な手当てとしては、住宅手当や家賃補助などが挙げられます。
仮に月々3万円の支給や補助があれば、単純計算で年額36万円を受け取るのと同義です。
更に、残業時間や残業手当の違いなども確認する必要があります。
残業代が大きい企業から少ない企業へ転職すれば、残業代だけで見れば大幅な減少になる可能性があります。
転職にあたっては、こうした評価制度や福利厚生などの手当ても含め、収入の内訳を正確に把握することが重要です。
転職のプロであるエージェントを活用する
後悔のない転職をするためには、自分に合った求人を見つけることが何よりも大切です。
そのためには、より多くの求人情報に接し、自分に最適の転職先企業との出会いを発見することが必要であり、そうした出会いをサポートしてくれるのが専門の転職エージェントです。
大手でしっかりとした転職エージェントでは、膨大な求人企業のデータベースを保有しており、求職者それぞれのニーズに応じたきめ細かい対応が可能です。
また、専属の経験豊富なアドバイザーやキャリアコンサルタントによる、親身な進路指導も受けられ、いわば転職に当たっての羅針盤としての機能が期待できます。
もちろん、自分の知己や元上司・同僚などのツテやコネを頼りにベンチャー企業への転職を試みることも大切ですが、やはり豊富な経験と実績に裏付けられた知見を有する優良な転職エージェントに相談することが効果的です。
の上で、様々な情報を取捨選択、吟味し、最良の転職を勝ち取ることが出来ます。
転職のプロであるエージェントを活用することがポイントとなります。
目指せ年収1000万!転職で年収アップを成功|まとめ
転職に際して、自分の実績や経験・スキルを活かして年収アップを求めるのは当然のことです。
そして、志望先企業に正当に評価され、しっかりと結果を出せれば、年収1,000万円を得ることも決して難しくはありません。
転職を成功させる確率が高いのは20代後半が中心で、また年収アップを勝ち取る年代は30代といったデータがありますが、マネジメント経験や人脈などを評価されて年収をアップさせる40代以上の候補者も少なくありません。
転職に当たっては、将来の市場拡大が期待される業界や業種、また職種などを研究し、こうした有望業界へチャレンジすることがポイントとなります。
また、業界や業種・職種によっては、専門資格があれば有利になる場合があります。
転職活動に際しては、志望先企業に如何に自分のスキルや能力、実績や経験を正当に評価され、前職よりも確実に年収アップが勝ち取れるためのアピールが必要です。
しっかりと自己分析を行い、専門家のアドバイスなども得ながら、是非転職活動を成功させていただきたいものです。